ラオスには鉄道はごく一部しか走っておらず、ラオス国内を移動する手段は、飛行機か自動車になります。そのため、外国人旅行者が陸路移動する手段の中心はバスになると思います。バスと言っても、いわゆるバスの形をしたものから、10数人乗りのバンであったり、トラックの荷台であったりします。それら「バス」がラオスの国土を縦横無尽に張り巡らされており、各地を移動するのは貴重な存在です。
しかし、主要都市間を除くと、どこを走るのか、どこから乗れるのか等、分かりにくい部分も多いと思うので、私が実際に乗った状況を記事にしてみたいと思います。エントリーするのは、私自身が実際に乗車した記録のみで、乗っていない区間は正確性を考えエントリーしません。
路線番号、路線名称でインデックスを作っています。右側のリンク「ビエンチャンバス案内 インデックス」をクリックしていただくと、目次のように番号順に表示されます。
中長距離のバスは、ラオス全土に渡りますので、全区間の紹介はできないでしょう。乗車の機会があったルートから順次紹介していく予定です。途中の経由地などは細かく記録していきますので、ルート上の経由都市に行きたい場合なども参考になるでしょう。ただ、ルートの変更等も発生するかと思いますので、乗車プランの参考程度にお考えください。
ラオス中長距離バス案内
ビエンチャン(北)⇒フアパン県サムヌア線
(ビエンチャン北バスターミナル⇒サムヌア)
路線情報
ビエンチャン南バスターミナル~パークサン~シェンクアン県ポーンサワン~ムアンカム~バンコーヒン(国道6号線交差点)~サムヌアバスターミナル
※今回(2021年4月)は、ビエンチャン発の寝台バスに乗車しています。
バス情報(料金、その他)
・ビエンチャン⇒サムヌア間:220,000KIP。※寝台バス、保険料10,000Kip含む
・ビエンチャン北バスターミナルにあるチケットオフィスで購入可能。
※ただし、次に発車するバスのチケットしか購入できないため、早く到着すると、チケット購入開始を待つことになる。乗車後に車掌から購入することも可能。チケットも発行される。
ルート周辺
起点はビエンチャン北バスターミナルです。
北部行きのバスですが、途中までのは南バスターミナル発着のバスが走る路線(南部方面行き)と同じ道路を走ります。
起点となるビエンチャン北バスターミナルの様子やアクセス方法は下記からお読みいただけます。
まず最初のチケットは、北バスターミナルの建物に入り、正面に見えるカウンターで購入できます。掲載されているチケット料金よりも10,000Kip高く請求されます。最初はチップでも請求しているのかと思うかもしれませんが、強制的に保険に加入させられているようです。断れるかどうかはわかりません。また、万が一の際、どのように保険料が下りるのかもわかりません。
今回乗車するバスです。
外観からは区別できないかもしれませんが、通常のバスではなく、寝台バスです。車内には座席ではなくベッドがならんでいます。
なお、車内は土足禁止になっており、乗車時にビニール袋が配られます。乗車の際は予め靴を袋に入れて乗車します。
車内の寝台の様子です。
2段ベッドが左右に並んでいます。あいだの通路はかなり狭く、横幅の広い人は体を真っ直ぐにしては、歩けないかもしれません。
寝台も狭く、写真のベッドは2人分です。隣の人とは、かなり密接して過ごすことになります。
バスは定刻(18時)を少し過ぎて出発しました。ラオスの長距離バスではよくあることですが、バスターミナルを出たところで、停止し、客待ちします。今回も例にもれず、しばらく走って、急に路肩に停車しました。
出発から約2時間で最初の休憩です。
以前、ラオス南部の街「ターケーク」に訪問した際にも停車したパーキングです。今回は北部に行きますが、途中までは南部方面の路線と同じ道を走ることになります。
ここはお店の裏でパンを焼いているようで、美味しそうなパンが並んでいます。
出発から約5時間、夜の11時に2度めの休憩で、夕食の時間のようです。
この時間に食事するのもと思いますが、多くのラオス人は麺料理をすすっています。
お店の周りに明かりはなく、周囲は真っ暗です。
夕食休憩の後、パークサンの街を過ぎると、バスは左折し、山越えルートに向かいます。時間も深夜0時を過ぎ、乗客も寝静まっていきます。
気がつくと、明るくなっています。人によっては寝られないかもしれませんが、明るくなる頃に、世界遺産もあるシェンクアン県に到着します。
シェンクアン県の中心地は「ポーンサワン」という街ですが、ここはほぼ素通りし、次の大きな街、ムアンカムで朝食休憩になります。
ここでも、麺料理や朝食用のお粥などが食べられます。また、フランスパンやヨーグルトなども売っているため、寝起きの空腹を癒せそうです。
左下にシェンクアン県の中心地「ポーンサワン」、右上に目的地の「サムヌア」が
見えています。ただ、このムアンカムからサムヌアまでは、まだ8時間ほどの時間が必要です。
ムアンカムを過ぎると、途中に大きな街はなく、たまに「村」がある程度で、ひたすら写真のような山越えルートが続きます。乗り物に弱い人は気分が悪くなるかもしれません。ただ、座席のバスと違い、常に横になっているため、意外と疲れずに過ごせます。
ムアンカムを出て、次の休憩場所は、ナムヌアブリッジ(Nam neun brigde)と呼ばれる少し立派な橋のところです。川が流れていて、久しぶりに景色も変わり気分も少し良くなります。
ビエンチャンを出発して約16時間ほど経過し、国道6号線との交差点に着きました。
国道6号線との交差点と聞くと、かなり大きな交差点を想像しますが、実際は上の写真ような感じです。
ここまでくれば、目的地「サムヌア」まであと100kmです(寝台バスだと3時間かかります)。
サムヌア到着の2時間ほど前に、隣の乗客が降りていきました。これで2人分を使うことができます。これはかなり快適で、これであれば、ゆっくり体を伸ばして寝れますし、寝返りも問題なくうてます。
なお、2人分の料金を払えば1人で2人分を使うこともできるようです。
出発から約20時間で、目的地「サムヌア」のバスターミナルに到着です。
寝台バスということもあり、出発地のビエンチャン以外から乗車したお客さんはほぼおらず、大半の人が約20時間の長時間移動をしており、皆さん疲労困憊です。
サムヌアバスターミナルの様子は下記からもお読みいただけます。
今回は寝台バスで、所要時間は約20時間でした。同じ路線で普通の座席タイプのバスも運行されていますが、一昼夜走り続けることになるので、普通の座席では、かなりしんどいような気がします。料金差は30,000Kipですので、利用する時間帯にもよりますが寝台バスを利用する方が、快適に移動できるものと思います。
今回は、以上です。
今日の路線バス:ビエンチャン(北)⇒フアパン県サムヌア線(ビエンチャン北バスターミナル⇒サムヌア)
場所:Vientiane Northern Bus Terminal - XamNua Bus Terminal