ラオスには現在三つの世界遺産があります。
その内のひとつが、シェンクアン県にある「ジャール平原巨大石壺群(Megalithic Jar Sites in Xiengkhuang-Plain of Jars)」です。その名の通り、巨大な石壺が並ぶ奇抜な光景です。それを目当てに観光客が訪れますが、これ以外の観光資源に乏しいのが難点です。
今回は、世界遺産だけで終わらないシェンクアン県の観光スポットを紹介します。いくつか順番に紹介していきたいと思いますが、今回ご紹介するのは
シェンクアン県観光スポット③モン族衣装も着られる仏塔
- タート・フーン -
(シェンクアン県ムアンクーン)
です。
場所は下記になります。
シェンクアン県の中心地ポーンサワンから東に、車で30分ほど行ったところになります。シェンクアン県では比較的大きな街の部類で、銀行や携帯ショップなども立ち並んでいます。
「ワットピアワット」がある「ムアンクーン」は比較的大きな街でもあるので、「ポーンサワン」との間にはソンテウあるいはドイサーンと呼ばれる公共交通機関が存在します。ただ、運行本数や所要時間など、利用しづらい部分も多いので、車をチャーターするか旅行会社のツアーに参加するのがよいでしょう。今回の記事では、車をチャーターしています。
ポーンサワンを出発すると、すぐに田舎の農村といった雰囲気の道路を走っていきます。周囲には田んぼが広がっていますが、山間といった感じではなく、比較的平坦な道で集落もそこそこあります。
目的地の「タート・フーン」は「ムアンクーン」の中心地にほど近くの丘の上にあります。訪れた日はラオス新年の「ピーマイラーオ」の期間であり、ラオス人観光客も多く訪れていました。
この「タート・フーン」のメインは、上の写真の仏塔ですが、ここを訪れる人のお目当てはもう一つあります。
もう一つのお目当ては「モン族の衣装を着られる」という点です。
シェンクアン県を訪れるラオス人観光客の多くは「ラオ族」と呼ばれる「モン族」とは異なる民族で、「モン族の衣装」を着る機会はあまりありません。同じ国の中で、民族が異なり、生活習慣や文化が異なるという感覚は日本では経験しがたいですが、ラオスでは50を超える民族があるため、一般的なものになっています。
外国人観光客から見ると一括りに「ラオスの民族衣装」となるのかもしれませんが、ラオスの人々にとっては、身近な異文化交流となっています。
さて、「タート・フーン」の敷地内に入ると、案内板が建てられており、「タート・フーン」の歴史が記載されています。
英語表記もあるので、歴史的経緯や存在意義なども確認しておきましょう。
なお、入場料金は一人10,000Kip(約110円)です。
歴史的背景もありますが、やはりここでのメインは「モン族衣装を着て写真を撮る」ということなのかもしれません。赤や青、黄色など結構派手な衣装ですので、なかなか普段着ることはないと思います。一人だと着るのにかなり勇気がいりますが、複数人で訪れているなら、せっかくの機会なので、ぜひ、着てみることをお勧めします。
女性用はかなり華やかで目が行きがちですが、男性用も良い感じです。
ラオス人の親子の写真を撮らせてもらいました。かっこいいですね。
さて、「タート・フーン」には、2種類の仏塔があります。
ひとつは、先ほどまで写真にあったものですが、もうひとつは、上の写真右側の、壊れたように見える仏塔です。
一つ目の仏塔から徒歩5分程度の距離にあり、歩いていくことができます。
こちらの壊れてしまった仏塔の方は、仏塔に登ることもできます。かなり急斜面なので、注意は必要ですが、登ってみるとムアンクーンの街を眺めることもでき、お勧めです。
なお、壊れてしまった理由は、仏塔の上部に金銀が入っており、破壊され持ち去られてしまった、とのことでした。残念ですね。
こちらの仏塔は、あまり人は多くなく、ゆっくり見物できるでしょう。
ムアンクーンの観光としてみるべきところは、前回ご紹介した、爆風にさらされた仏像(ワットピアワット)と、この「タート・フーン」です。所要時間はこの2ヶ所で2時間程度ですので、ポーンサワンからの移動を含めても、午前か午後のどちらか半日でまわることができます。
爆風にさらされた仏像(ワットピアワット)の様子は下記からもお読みいただけます。
今回は、以上です。
今日の観光地:シェンクアン県観光スポット③モン族衣装も着られる仏塔 - タート・フーン -
(シェンクアン県ムアンクーン)
場所:Muang Khoun, Xiengkhounag Province