ビエンチャン市内には日本のJICAから援助されたバスや中国から提供された電気バスが市バスとして走っています。Covid-19以前は主に日本のバスが主体でしたが、残念ながら利用客はあまり多くありませんでした。その後、Covid-19のパンデミックによりほぼ全面運休となりました。
2024年現在では、徐々に運行本数が回復してきており、また、前述のとおり中国からの電気バスの導入があったり、新路線の開設が進むなど、旅行客、地元のラオスの人々の足としても活躍しています。
周辺国に比べると公共交通機関が乏しいラオスにおいて、市バスは貴重な存在です。しかし、どこを走るのか、どのようにして乗るのか等、分かりにくい部分も多いと思うので、私が実際に乗った状況を記事にしてみたいと思います。エントリーするのは、私自身が実際に始発から終点まで乗った記録のみで、乗っていない区間は正確性を考えエントリーしません。
路線番号、路線名称でインデックスを作っています。右側のリンク「ビエンチャンバス案内 インデックス」をクリックしていただくと、目次のように番号順に表示されます。
バスルートはいくつかのサイトで見ることができますが、実際に乗ってみると、往路復路でルートが異なっていたり、通るはずのルートを通らなかったり、なかなか想定通りに行かないことも多々あります。そのあたりも細かく記録していきます。ただ、ルートの変更等も発生するかと思いますので、乗車プランの参考程度にお考えください。
ビエンチャンバス案内 28番【2024年版】
タラートサオ・老中鉄道駅線
(クアディンバスターミナル(タラートサオ)⇒老中鉄道駅)
路線情報
<往路>
クアディンバスターミナル(タラートサオ)~ノンボン通りNongBone~パトゥーサイ~国道13号線Route13~南バスターミナルi~老中鉄道首都ビエンチャン駅
バス情報(料金、その他)
全線一律25,000KIP。
乗車後しばらくして、車掌が徴収に来る。チケットも発行される。
沿線上にバス停設置。ただし、合図をすればバス停以外の場所での乗降も可能と思われる。
運行頻度は2024年2月時点で1日4本。
ルート周辺
起点はクアディンバスターミナル(タラートサオ)です。
クアディンバスターミナル(タラートサオ)から、パトゥーサイ、ビューモール、南バスターミナルと、外国人旅行者が関係するエリアを通過していきます。また、他の路線との重複区間も多く、沿線上はかなりたくさんのバスが行き来します。
※南バスターミナルに関しては、時刻表等でも経由することになっていますが、実際に私が乗車したバスでは、南バスターミナルには入りませんでした。バスターミナルの前の道路は通りますので、合図をすれば、乗降はできるはずです。
時刻表
下記が2024年2月時点の時刻表になります(老中鉄道のFacebookより引用)。
※右端の備考欄に接続する電車の番号を書いている想定だと思われますが、多分、修正漏れだと思います。
バスの発着場所は朝市と呼ばれるタラートサオの隣、クアディンバスターミナルです。よくここに来た人が「建設中のバス乗り場」と言いますが、実はもう完成しています。ラオスではよくありますが、建設途中でやめてしまった建物を利用したのでしょう。
ラオス中国鉄道の首都ビエンチャン駅行きの28系統のバスは、JICAから提供されたマイクロバスが使用されています。以前は、路線バスタイプで大きな荷物があっても乗り降りしやすかったのですが、その点では、ちょっと不便になってしまいました。
車内はこのような感じです。
定員は20人程度です。混雑していて、大きな荷物がある場合は、置き場に困るかもしれません。ただ、満席になっていることを見たことがないので、特に心配する必要はなさそうです。
バスを小型化したのは、ある意味、正解なのでしょう。
バス料金は車内で車掌さんが集金に来ます。
頻繁に値上げが実施されており、以前のチケットの上から値上げ後の料金のスタンプが押されています。以前は15,000Kipでした。
バスは、ほぼ定刻に出発します。
国道13号線を北上し、ラオス中国鉄道駅へ向かいます。
最初に見えてくるのはパトゥーサイ公園です。
ビエンチャンでは数少ない観光スポットのひとつなので、外国人観光客もたくさん来ています。
ビエンチャン市内の観光スポットは少なく、この後は、あまり特筆すべき場所はありません。
パトゥーサイから1kmほどのところに、黄金の仏塔で有名な「タートルアン」や上の写真の防衛省の建物がでてきます。
入るのは難しいかもしれませんが、外には戦闘機の模型なども置いてあります。
さらに北上すると、ビエンチャンで最も高いと思われるビルが見えてきます。建設から5年以上経過している気がしますが、ほぼ完成に近づいてきました。
さらに北上すると、左手に「ビューモール」の看板が見えてきます。
画像はちょっと古いものなので、スタバの看板がありませんが、現在はスタバもあります。
その他に、日本の商品も扱う「リムピン(Rimping)」や「山小屋」などのラーメン店も入っており、中心地から多少距離があるものの、在住日本人も多く訪れるショッピングモールです。
タラートサオバスターミナルを出発して約20分で「南バスターミナル」前を通過します。13号線から右折してすぐのところにあります。
なお、「南バスターミナル」に行くのであれば、ラオス国立大学行きの「29番の路線」 も往路だけ経由します。29番の方が値段も安く、本数も格段に多いので、そちらの利用をお勧めします。
なお、ラオス国立大学行きの「29番の路線」については以前に記事にしていますので、下記からもお読みいただけます。
実際のところ、ラオス中国鉄道駅行きのこのバスでは、鉄道駅に行く人がほとんどなので、タラートサオバスターミナルから乗車し、南バスターミナルで下車することは想定されていないと思われます。もし、南バスターミナルで下車したい場合は、運転手、車掌にアピールしましょう。
なお、この事情から、南バスターミナルから鉄道駅行の当路線バスに乗車しようとするのは難しいかもしれません(スルーされる可能性があります)。
南バスターミナルを過ぎると、郊外の何もないところを進んでいく感じになります。しばらくすれば、どんどん新しい商店などが建設されていくと思いますが、現時点では、ほとんど空き地の中を進んでいきます。
南バスターミナルから数分で、もう一度左折します。
この先に鉄道駅があります。
タラートサオバスターミナルからおよそ30分で、老中鉄道の首都ビエンチャン駅に到着です。距離にすると約15㎞程度でしょうか。
首都ビエンチャン駅の様子は、以前の旅行記からもお読みいただけます。
いかがだったでしょうか。
現時点では、電車の運行に合わせていることもあり、一日に数本の運行です。ただ、電車の運行に合わせてと言いながら、到着は発車の2時間ほど前になりますので、かなりの時間、駅で待つ必要があります。
起点と終点の直線距離は15km程度ですが、運行路線上には、旅行者・在住者それぞれにとって重要な場所が含まれています。鉄道駅とのピストン輸送だけにとどまらず、市民の足としての位置づけも可能な路線だと思うので、そういう方向で乗客が増えていけばと思います。
今回は、以上です。
今日の路線バス:28番【2024年版】 タラートサオ・老中鉄道駅線(タラートサオ⇒老中鉄道駅)
場所:Thalat Sao - Southern Bus Terminal - Train Station, Vientaine